Truyện cười tiếng Nhật số 86 – EM BÉ VÀ TÊN TRỘM (赤ん坊と泥棒) 赤あかん坊ぼうと泥棒どろぼう むかしむかし、泥棒どろぼうが、ある家いえの天井裏てんじょううらに忍しのび込こみました。下したを見みると、お父さんとお母さんと赤あかん坊ぼうが眠ねむっています。 昼間ひるまの仕事しごとの疲つかれからか、お父とうさんとお母かあさんは起おきる気配けはいがありません。 「しめしめ、よく眠ねむっているぞ」 泥棒どろぼうが安心あんしんして下したへ降おりようとすると、まん中なかに寝ねていた赤あかん坊ぼうが、ばっちりと目めを開あけました。「しまった」泥棒どろぼうは、あわてて天井裏てんじょううらへ戻もどりました。すると赤あかん坊ぼうが、今いまにも泣なき出だしそうな顔かおでこっちを見みていす。「弱よわったぞ。こんなところで泣なかれては大変たいへんだ」そこで泥棒どろぼうは、ペロリと舌したを出だしました。そのとたん、赤あかん坊ぼうはにっこり笑わらいました。 「よしよし、いい子こだ」次つぎに泥棒どろぼうはロろをとがらせて、ひよっとこのお面めんみたいな顔かおをしました。それを見みて、赤あかん坊ぼうはまた笑わらいました。「あははは。何なんて可愛い赤あかん坊ぼうだ」泥棒どろぼうはこの赤あかん坊ぼうがすっかり気きに入いって、手てを動うごかしたり、おもしろい顔かおをして見みせたりと、仕事しごとも忘わすれて赤あかん坊ぼうをあやしていました。「コケコッコー!」そのうちに一番いちばんどりが鳴なき出だしました。 気きがつくと、外そとはだいぶん明あかるくなっています。「しまった。夜よるが明あけてしまった」泥棒どろぼうは赤あかん坊ぼうに手てを振ふると、何なんにも取とらずに逃にげて行いきました。 単語 たんご: Từ